結婚を決め、それぞれの親に挨拶を行ったら、いよいよ両家の顔合わせについて考えましょう。おそらく、両家の親が顔を合わせるのは、この機会が初めてというケースが多いと思います。お互いに好印象を持てるようにするには、事前の準備や根回しが重要に。ここでは、ふたりがどのように準備すればいいのかを解説します。
婚約(顔合わせ)食事会ってどんなもの?
まずは両家顔合わせについて。ふたりの結婚によって、両家は親戚付き合いをすることになります。結婚の前に一度両家が顔を合わせる機会を設けるのは大切なこと。また、ふたりの婚約をお互いに確認する意味合いもあります。一般的には、和やかに食事などをしながら、親睦を深めます。これを婚約食事会あるいは顔合わせ食事会といいます。
かつては結納を行うのが一般的でしたが、最近では結納はしないケースが増えています。
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婚約(顔合わせ)食事会はいつ行えばいいの?
結婚式で初めて両家の親が顔を合わせるというのでは、なんとなく気まずいもの。ですから、婚約食事会は結婚式の3〜6カ月前に行うのがいいでしょう。結婚式の少し前に顔合わせをしておけば、結婚式について両家で意見調整をしなくてはならない場合もスムーズです。
婚約食事会はどのエリアで行うの?
婚約食事会では両家が一堂に会するので、場所選びに工夫が必要です。考えられるパターンは大きく以下の3つが考えられます。
- 両家の中間地点
- どちらかの実家に近いエリア
- ふたりの拠点
両家の中間地点
最も不公平のない方法といえるでしょう。厳密な中間地点ではなくても、お互いが出てきやすい繁華街などを選ぶのがお勧めです。
どちらかの実家に近いエリア
例えば、どちらかの親が年齢や健康上の理由などで遠出をするのが難しい場合は、遠出ができない親のエリアで行うという方法も。あるいは、どちらかの実家が観光地などにある場合、観光も兼ねて出掛けていくというケースも。
ふたりの拠点
ふたりとも親元から独立していて、同じエリアで仕事をしていたり、暮していたりする場合は、ふたりの拠点まで両家の親に出向いてもらい、顔合わせをするというのもありです。もしふたりの拠点で結婚式をする場合は、顔合わせの際に結婚式会場の下見をしてもらってもいいでしょう。
婚約食事会はどんな場所で行うの?
婚約食事会はレストランや料亭などで行うのが一般的です。人目を気にせずに、会話が楽しめるように個室を予約するのがいいでしょう。あまり堅苦しくしたくないというのであれば、カフェレストランや個室のある居酒屋などでもいいかもしれません。
また、どちらかの実家に招いて、食事会をしても構いません。
親に打診する際は、日時とエリア、場所のイメージを伝えて
婚約食事会の開催を親に打診する前には、ふたりの間で食事会の日時やエリア、場所について、ある程度イメージを固めておきましょう。打診する際は、自分たちはこんなふうにやりたいんだけど、どう思う?というように、相談する形で話をするといいでしょう。それぞれ親の意向を聞き、ふたりで調整をします。
お店の予約はなるべく早めに
日時やエリアなどが決まったら、早めに食事会の会場を押さえましょう。親にどんな雰囲気の店がいいか、どんな料理がいいかなど、具体的な希望を聞いておくのがお勧めです。初対面ということを考えると、みんなでわいわい取り分ける料理よりは、一人一人にサービスされる料理の方が、余計な気を使わずに食事が楽しめるのではないでしょうか。
店が決まったらなるべく早めに予約をします。予約の際には顔合わせ食事会であることを告げておくといいでしょう。また、支払い方法なども聞いておくのがお勧めです。
食事会には誰が出席するの?
婚約食事会では、ふたりと両家の親が出席するのが一般的です。その他の家族、例えばきょうだいや祖父母などが出席したいという意向があれば、相手に出席してもいいかどうか事前に確認をしておきます。相手の了承を得られれば、家族も出席して構いません。なお、両家で出席する顔触れを揃える必要はありません。
食事会の服装はどうすればいいの?
基本的には少し改まった服装をするのがお勧めです。例えば、女性ならシンプルなワンピースやツーピース、男性はスーツです。高級店で行うのであれば、女性は振り袖を着ても。大切なのは両家で服装の格を合わせることです。一方がフォーマル、一方がカジュアルでは、どちらも居心地が悪い思いをするでしょう。どんな服装で臨むかは、ふたりでしっかり話し合い、両家の親に伝えましょう。
食事会には手土産は必要なの?
必ずしも用意する必要はありません。これも両家で用意するかしないかを決め、揃えるのがお勧めです。用意する場合、金額の目安は3000〜5000円程度。お菓子など食品がお勧めです。相手の親の好みにあったものや、地元の名産品などを用意すると喜ばれるでしょう。なお、品物には赤白の結び切り(あるいは淡路結び)の水引がついたのし紙をかけ、表書きには「ご挨拶」「寿」などと書きます。
婚約食事会の費用はどれくらい? 誰が負担するの?
婚約食事会に掛かる費用は、食事代と交通費、衣装代、手土産代となります。食事代(料理・飲物)は1名あたり1万円程度が一般的です。
費用の負担方法はさまざまありますが、両家で折半することが多いようです。
ただ、自分のエリアに来てもらった場合は、相手に交通費がかかっているので、食事代は持つということもあるみたい。そのあたりは臨機応変に対応するといいわ。
なお、婚約食事会はふたりが主宰して、両家の親を招待するというスタイルを取るケースも少なくなく、その場合はふたりが費用を負担します。
婚約食事会の前にふたりが準備することは?
婚約食事会の日時や場所(店)が決まったら、食事会の進行を考え、当日のシミュレーションをしておきます。また、親に対しては、待ち合わせ場所や服装、手土産について、しっかり伝えておきます。
食事会の進行(流れ)は?
待ち合わせ
食事会の少し前に親と待ち合わせをしましょう。できれば、お店の前などで両家で集合し、一緒に入店するようにするのがお勧めです。来た順に入店するのであれば、どこに誰が座るのか、事前に席次表を作っておき、みんなに配布するなどします。
入店
席次は基本的はふたりが下座に座り、父親、母親の順で上座から座ってもらいます。結婚式では女性の席が右側、男性の席が左側になるので、ここでもそれに準じます。なお、一般的には出入口から遠い席が上座となりますが、どこが上座かは店のスタッフに事前に確認しておくのがいいでしょう。
彼の家が男性側が上という意識を強く持っている場合は、彼側を上座にした方が無難かもしれないわね。
開会の挨拶
司会進行はふたりが務めます。まず、着席したら、ふたりから挨拶を。
このたびはふたりの結婚を認めていただき、ありがとうございました。本日は両家の顔合わせを行いたく、このような場を設けることとなりました。おいしいお料理と飲物を用意しておりますので、楽しいひとときが過ごせればと考えています。どうぞよろしくお願い致します。
挨拶はふたりを代表してどちらか一人が述べてもいいし、ふたりで一言ずつ話してもいいでしょう。
乾杯
挨拶に続いて、乾杯を行います。乾杯の音頭はどちらかの親にお願いしましょう。男性の父親に頼むのが一般的ですが、ふたりがふさわしいと思う人で問題ありません。なお、乾杯の際には一言挨拶を頂きましょう。ですので、事前に「乾杯の挨拶をお願いします」と伝えておきます。また、このときに、両家の親からそれぞれ挨拶をもらっても構いません。
自己紹介や家族紹介など
乾杯の後は、自己紹介と家族の紹介を行います。家族紹介については、ふたりがそれぞれの親を紹介するという形を取ってもいいですし、親がそれぞれ自己紹介するという形でも構いません。親にそれぞれ自己紹介してもらう場合は、事前にその旨を伝え、どんなことを話せばいいか伝えておきます。
一通り紹介がすんだタイミングで、手土産を渡すといいでしょう。
親が自己紹介する場合は、名前や年齢、出身地など、趣味や興味を持っていること。若いふたりへのエールなどを話してもらうといいかもにゃ。
家族を紹介するパンフレットを作るのもお勧めよ。それがあれば、会食中の話題のタネにもなるわ。
婚約記念品の交換や記念撮影
婚約指輪など記念品を交換する場合は、このタイミングで行うといいでしょう。併せて記念撮影も行っては? 店のスタッフなどにお願いして、撮影してもらいます。
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会食スタート
乾杯後にすぐに会食をスタートさせてもいいですが、婚約記念品や記念撮影まで済ませてから会食に移った方が、落ち着いて食事が楽しめるでしょう。店には会の進行を伝えておいて、お願いしたら料理を持ってきてもらうように、事前に打ち合わせておきます。
会食中の話題は?
会食中はふたりが率先して話題を提供するようにします。小さい頃の思い出話や地元の話題などのほか、結婚式や新生活の計画、どんな家庭を築いていきたいかといった話題は、婚約食事会にふさわしいといえるでしょう。
政治や宗教の話題はタブーよ。スポーツの話題は、お互いの親の好きなスポーツが同じだったり、ひいきのチームが一緒の場合は盛り上がると思うけれど、異なる場合はあまり盛り上がらなかったり、最悪の場合は険悪なムードになったりもするので気をつけて。
会計
デザートを食べ終わったくらいのタイミングで会計を済ませます。支払いを担当する人が、さりげなく席を立って、お会計を済ませましょう。
締めの挨拶
食事会の最後もふたりの挨拶で締めます。
今日はどうもありがとうございました。とても楽しいひとときが過ごせ、両家の距離も縮まったのではないでしょうか。結婚式まであと半年となります。いろいろご相談することも増えると思いますが、どうぞよろしくお願い致します。
もし、冒頭で手土産を渡すタイミングがなかったら、最後に渡します。
婚約食事会の所要時間は2〜3時間くらい。両家が心地よく過ごせるように、ふたりが心を砕きましょう。
ここが両家の親戚付き合いのスタート。最初からつまずかないように、しっかり準備してね。
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