結婚式は大人数を招待するものというイメージがありますが、家族や親しい人たちを招き、こぢんまりとお祝いをする少人数での結婚式が、ここにきて俄然注目されているようです。この記事では少人数結婚式のメリットをはじめ、費用やお勧めの演出などをご紹介します。
コロナで注目を浴びる少人数での結婚式
一般の結婚式が60〜80名の人数で行われるのに対し、10〜40名という比較的少ない人数で行われる少人数結婚式。「義理で招待するのがイヤ」「仕事関係者は呼びたくない」「大勢の前でやりたくない」などと考える人たちには昔から支持されているスタイルでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により注目を集めているようです。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには大人数の宴会は避けるのが望ましく、少人数であればソーシャルディスタンスを取りやすいのも、少人数結婚式が注目を浴びている大きな理由の一つでしょう。
また、コロナをきっかけに社会は大きく変容しつつあり、もちろん結婚式もその影響を免れません。しがらみで招待客が増え、呼ぶ方も呼ばれる方も負担を感じているのではないかという声が一部にある従来の結婚式のあり方を見直そうという機運にも、ちょうど合致したようです。
もちろん大人数を招く結婚式が悪いといっているわけじゃないの。少人数結婚式にも注目が集まって、結婚式って本当にいろいろな形があるってことにみんなが気付いて、ふたりらしい結婚式のスタイルを見つけられればいいなと思うわ。
↓バラエティに富んだ結婚式のスタイルについてはこちらの記事をチェック!
↓コロナの時代に対応する結婚式のスタイルについてはこちらの記事をチェック!
人数によって異なる少人数結婚式の雰囲気
一口に少人数結婚式といっても、人数によって雰囲気は異なってきます。
10名程度の少人数結婚式
10名というと両家の親やきょうだい、あるいは同居の祖父母など、本当に家族だけで行う結婚式となります。披露宴は結婚を報告する食事会という雰囲気になるかもしれません。形式張らずにささやかに家族だけでお祝いをしたいふたりにお勧めです。
20名程度の少人数結婚式
家族やきょうだいのほか、仲の良い親戚や本当に親しい友人なども招待するイメージです。大きめのオーバルテーブルや長テーブルなどを利用すれば、新郎新婦とゲストが全員同じテーブルに着席することも可能で、和気あいあいとした親密な雰囲気の中でアットホームな結婚式が実現できます。
30〜40名程度の少人数結婚式
本当に親しい人たちや普段お世話になっている人など、招待する範囲か少し広がった感じです。一般的な結婚式の規模を少し小さくしたようなイメージ。とはいえ、人数は少ないので、親密な雰囲気は保たれ、堅苦しい雰囲気にはならないでしょう。ゲストへのおもてなしもしっかりできます。ゲストを厳選して、リラックスした雰囲気の結婚式をしたい人にお勧めです。
どんな雰囲気にしたいか、誰を呼びたいかで、規模を決めるといいにゃ。
↓招待客の選び方についてはこちらの記事をチェック!
少人数結婚式のメリット&魅力
準備がけっこうラク
少人数で行う結婚式のメリットの一つは準備が比較的ラクということ。大人数の結婚式に比べると、特別な演出などが必要ないからです。また、ペーパーアイテムなどを手作りしたり、プチギフトなどを自分たちで用意したりする場合でも、数が少ないのでそれほど負担にはなりません。
招待客が全て気の置けない人たちという、心理的な気楽さもあるかもしれないわね。
ゲストとしっかり対話できる
少人数なので、新郎新婦がゲスト一人ひとりにしっかり対応できるのも大きな魅力です。演出などが少ないため、しっかり会話をする時間がとれるのも嬉しいところ。また、新郎新婦はもちろん、スタッフもゲスト一人ひとりに目が行き届き、おもてなしも十分にできます。
みんながリラックスできる
気の置けない人たちが集まるということで、リラックスした雰囲気に包まれるのも少人数結婚式のいいところ。
結婚式って知らない人もいっぱいいるし、招待客もけっこう緊張するんだよにゃ。
肩ひじ張らない雰囲気の中、両家のゲストが交わり、リラックスした雰囲気の中でお祝いのひと時が過ごせます。
招待客の顔触れで悩まなくて済む
少人数結婚式は基本的には身内の結婚式といっていいでしょう。ですから、本当に呼びたい人だけを呼べばいいと割り切ってしまえば、「職場の人はどこまで呼べばいいの……?」などと悩まずに済みます。
「結婚式は?」と聞かれても、「身内で行うので」というエクスキューズがあり、返答に窮することもありません。
少人数結婚式で気を付けたいこと
メリットがたくさんある少人数結婚式ですが、気を付けたいこともいくつかあります。その一つが会場です。少人数に対応する会場を持っているのは、ホテルや大規模な専門式場、レストランなどに限られ、人気のゲストハウスでは少人数に対応していないところもあります。
最近はコロナへの対応で少人数結婚式に対応するところも増えてきているわ。もし目当ての会場があったら、問い合わせてみて。
また、少人数結婚式というと費用も安く上がると思われがちですが、一概にそうとも言い切れません。結婚式には人数に関わらず費用が掛かる部分があります。例えば、会場費や装花、新郎新婦の衣装代、引出物など。ですから、1人当たりの費用を計算すると、少人数結婚式の方が高くつく場合も。少人数結婚式だとご祝儀もその分少なくなりますので、自己負担金は増える可能性があります。
少人数結婚式の費用は?
少人数結婚式の費用は人数によって異なります。10名程度の結婚式ならかかる費用は挙式費用と会食費用、新郎新婦の衣装代、写真撮影が主となり、30〜60万円くらいでできるでしょう。
一方、30〜40名程度の結婚式になると、挙式費用と会食費用、新郎新婦の衣装代、引出物のほか、会場費や装花、司会者などの費用も掛かるので、70〜150万円くらいは必要になってきます。
少人数結婚式でのお勧め演出
特別な演出をしなくていいのが少人数結婚式の魅力。とはいえ、何もプログラムがないとただの食事会となってしまいます。せっかくふたりの大切な人たちが集まったのですから、結婚式の雰囲気を盛り上げるようなささやかな演出を行うのがお勧めです。
ウエディングケーキ入刀
結婚式らしい演出といえばやはりケーキ入刀。小さめの生ケーキを用意し、新郎新婦がカットした後はゲストにデザートとして振る舞いましょう。入刀の代わりにフルーツやチョコのソースをふたりでかける「ドリップケーキ」にしても。
「ドリップケーキ」は大人数の結婚式で行うとゲストからは見えにくくて意外に地味なんだけど、少人数結婚式ならゲストにも間近で楽しんでもらえて、とても素敵だと思うわ。
子育ての仕上げの意味合いで、それぞれの母がウエディングケーキを“最後のひとさじ”として新郎新婦に食べさせてあげる「ラストバイト」の演出もアットホームな雰囲気で、少人数結婚式にはお勧めです。
音楽の生演奏
会話と食事が主体となる少人数食事会。音楽の生演奏があると雰囲気がワンランクアップします。ふたりの思い出の曲やゲストが好きな曲などを演奏してもらえば、会話もさらに盛り上がるはず。
新郎新婦がゲストを紹介
新郎新婦がゲスト一人ひとりを紹介するのも少人数ならではの演出。披露宴の冒頭で行えば、ゲスト同士も打ち解けて話が弾むはずです。
ゲスト全員スピーチ
ゲスト全員から短いお祝いスピーチをもらっても。ひと言スピーチはゲストにとっては気の重い演出といわれることもありますが、少人数であれば気持ちの負担も軽くなるかも。ただし、「披露宴では皆様に一言いただきたく存じます」など、事前にスピーチをお願いしたい旨を伝えておくのをお忘れなく。
ゲストからのメッセージカード
スピーチよりもハードルが低いのがメッセージカード。ゲストにお祝いのメッセージをカードに書いてもらいます。それをボードなどに貼り付けて、みんなに見てもらうようにしては? あるいは披露宴の中で、新郎新婦がみんなのメッセージを紹介するのもいいでしょう。
少人数結婚式の進行スケジュール例
【挙式】
挙式はキリスト教式、神前式、人前式、いずれのスタイルでも問題ありません。
↓挙式については以下の記事をチェック!
【披露宴】
・開会の辞
司会者がいるのなら司会者にお願い。司会者がいない場合は、新郎新婦が行っても。
10〜20名程度の結婚式なら新郎新婦が自ら司会者を務めてもいいわね。それ以上の人数なら司会者をお願いした方が進行はスムーズだと思うわ。
・新郎新婦の紹介
司会者にお願いするか、新郎新婦が自己紹介するという形でも。または、親が子どもを紹介するという形を取るのも少人数結婚式らしい趣向。
・乾杯
一般の結婚式では両家の主賓がそれぞれ挨拶し、その後に別の人に乾杯の発声をしてもらいますが、少人数結婚式ではゲストを代表して誰か1人に挨拶をしてもらい、その流れで乾杯をしてしまっても。
withコロナの時代では、披露宴時間を短縮するためにも、挨拶は短めでいいんじゃないかにゃあ。
・会食開始・歓談
料理を楽しむ合間に新郎新婦がゲストの紹介をしたり、ウエディングケーキの演出を行ったりするなど、いくつか演出を入れて。
なお、お色直しは好みで行っても行わなくてもいいでしょう。披露宴時間を短縮するのであれば、行わない方向で行くのがいいのかも。
着たい衣裳がいくつかあるのなら、別撮りで楽しむという方法もあるわ。前撮りで映像を残しておいて、披露宴の時にゲストに披露するのもいいわね。
・親への手紙&記念品贈呈
親への手紙(花嫁の手紙)を朗読したり、花束など記念品を贈るのは一般の結婚式の定番演出。少人数結婚式でも行えばアットホームな雰囲気になる。一方で、あえて行わないというのでもOK。
親への感謝の気持ちはゲストの前ではなくて、家族だけの場で行うという方法もあるわ。
・謝辞
一般の結婚式では新郎の父や新郎からの謝辞があるが、新郎父の謝辞があると堅苦しい雰囲気になるので、あえて新郎謝辞のみだけでも。
・閉会の辞
少人数結婚式なら演出も少なめで、披露宴も2時間くらいで行うことができるはずです。まさに、コロナの時代の「ニューノーマル」に適応した結婚式のスタイルということができるかもしれません。
↓「コロナの時代の結婚式」についてはこちらでまとめてご覧いただけます。
アットホームな雰囲気で、準備も比較的ラクな少人数結婚式は、今後ますます注目されそうだにゃ。
コメント