結婚式には欠かせない挙式。結婚の誓いを立てる儀式で、日本ではキリスト教式、神前式、人前式の3つが主流です。この記事では、特定の宗教によらず、自由なスタイルで挙式ができる人前式の特徴や流れ(式次第)、演出、衣裳、費用相場などをご紹介します。これを参考にして、ふたりにふさわしい挙式スタイルを選んでくださいね。
↓キリスト教式についてはこちらの記事をチェック!
↓神前式についてはこちらの記事をチェック!
人前式ってどんな挙式?
キリスト教式がキリスト教、神前式が神道という宗教に依拠した挙式であるのに対し、人前式は特定の宗教には依らないスタイルとなります。ですから、信者でもないのに神様の前で誓うのは抵抗がある、新郎新婦で宗教が異なるといった場合に選択することが多いようです。
また、神様ではなく、参列した人たちに結婚を承認してもらうというスタイルに共感を覚えて選ぶ人も少なくありません。式次第なども自由で、演出や会場装飾にも制約がないのも特徴で、若い世代を中心に支持を得ています。
人前式の挙式はどこで行うの?
人前式には特定の挙式場がありません。どこで行っても構いません。ホテルや結婚式場、ゲストハウスなどでは、セレモニーとしての厳粛さを演出するためと動線を確保するために、チャペルで行うことが多いようです。チャペルで行う際には、十字架を外すなどして宗教色は取り払います。
レストランなどでチャペルがない場合は、披露宴を行うバンケットで行う場合もあります。ホテルや結婚式場などチャペルがある場所でも、披露宴の演出の一つとして行う場合は、宴会場で行うことも。また、庭園やプールサイドなど、開放的な場所で行うことも多いようです。
人前式の衣裳は?
和装でも洋装でも、どちらでも構いません。
ちなみに、キリスト教式でも神前式でも衣裳は自由なのですが、雰囲気に合ったものをと考えると、どうしてもキリスト教式は洋装、神前式は和装に落ち着きます。その点、人前式では和装と洋装、どちらの衣裳を選んでも違和感がないのも大きな魅力といえるでしょう。
人前式の流れ(式次第)
人前式は式次第も自由です。以下に一般的な流れを紹介しますが、こちらにとらわれることはありません。
1.参列者入場
挙式場に参列者が入場します。
2.新郎新婦入場
新郎新婦が入場します。
キリスト教式のように、父親が花嫁をエスコートして入場してもいいわ。入場シーンもいろいろアレンジしてみては?
3.開会の辞
人前式ではキリスト教や人前式のような司式者はいません。代わりに司会者を立て、式を進行してもらいます。司会者は披露宴の司会をお願いする人と同じでもいいし、別の人を立ててもいいでしょう。
なお、開会の辞では、人前式の意味などを簡単に説明すると、こうしたスタイルに慣れない年配者にも親切です。
4.結婚の誓い
新郎新婦が結婚の誓いを読み上げます。とくに決まりはないので、ふたりらしいオリジナルな誓いの言葉を考えるといいでしょう。
5.結婚の承認
人前式では参列者が結婚の承認を行います。司会者が参列者に問いかけ、承認した証しとして拍手などをしてもらいます。
結婚の誓いと承認は人前式の最も大切な部分。ここをどう工夫するかで、ふたりらしい人前式になるわ。演出のヒントはこちらを見てね。
6.指輪の交換
結婚指輪を交換します。新郎から新婦、新婦から新郎へと指輪をはめます。
7.誓いのキス
新郎から新婦へ誓いのキスをします。
8.結婚証明書に署名
新郎新婦が結婚証明書に署名し、立会人にも署名してもらいます。立会人は新郎側と新婦側ひとりずつの場合もあれば、代表して1人の場合もあります。
このとき、婚姻届を使用する場合も。ほかにもいろいろなアイデアがあるにゃ。
8.結婚の宣言
署名が済んだ結婚証明書を参列者に披露して、司会者が結婚が成立したことを宣言します。
9.新郎新婦退場
招待客の祝福を受けながら、新郎新婦が退場します。
※挙式時間は20分程度が目安です。
人前式の演出は?
人前式は制約がないので、演出も好きなものを取り入れてOK!
ベールダウン
挙式の前に花嫁の母親が花嫁のベールを下ろし、花嫁支度の最終仕上げを行います。ベールを下ろす人は、母親以外の人でも構いません。
家族と一緒の入場
新郎新婦の入場は、新郎が先に入場し、続いて父親にエスコートされた新婦が入場するというキリスト教式パターンのほか、新郎が親を伴って入場したのに続いて花嫁も親と一緒に入場というパターンでも。もちろん新郎新婦一緒でも、両家揃ってでも。ふたりらしい入場方法を考えて。
楽器演奏や歌唱
セレモニーのBGMを生演奏で行うと、ぐっと格調高い雰囲気に。プロの歌手に歌を歌ってもらっても盛り上がります。
子どもの参加
参列者に子どもがいる場合は、フラワーガールやトレーンベアラー、リングボーイなどの役割をお願いすると、和やかな雰囲気になりそう。
リングリレー
新郎新婦のリングを参列したゲストがリレーで運び、ふたりへと届けます。長いリボンを2本用意し、新郎側と新婦側のゲストで持ちます。リボンの端からそれぞれのリングを通し、ゲストがリングをリレーします。
水合わせの儀
新郎新婦の実家から水を汲んで持ってきてもらい、その水を新郎新婦がそれぞれ一つの容器に注ぎ入れるというもの。これはそれぞれルーツの異なる2人が、一つの家族になることを象徴するものといえます。
水を注ぎ入れるのは容器ではなくて、植木とかでもいいにゃあ。
ダーズンローズ
感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠の意味を持つ12本のバラを参列者にそれぞれ持ってもらい、新郎がそれを集め、新婦に贈ります。新婦はその中から一本を選び、花婿の胸元に挿します。入場時の演出として行います。
花の種類や本数は限定せずに、ブーケ&ブートニアの儀式として行っても。
結婚承認の演出
結婚を承認してもらう演出としては、参列者に拍手をしてもらうほか、事前にベルやクラッカーなどを配っておき、承認の際に一斉に鳴らしてもらうという方法も。また、YESと書かれたフォトプロップスを配っておき、それを新郎新婦に見せてもらってもいいでしょう。
結婚証明書の演出
人前式は参列者に結婚を承認してもらうものなので、結婚証明書にも参列者全員の署名をもらうのも素敵なアイデア。
定番はウエディングツリー。これは枝だけの木のイラストに、ゲストにカラーインクで指印を捺してもらい、カラフルな木に仕上げるもの。指印にはサインを添えてもらうといいでしょう。これを結婚証明書として使い、新郎新婦の署名をして完成させます。
おしゃれな用紙を用意して全員に署名をしてもらうだけでもOK。署名にメッセージを書き込んでもらい、寄せ書き風にしてもいいでしょう。
シャワー演出
新郎新婦が退場する際、あるいは挙式終了後に屋外などで行うのが一般的です。参列者が新郎新婦に花びらをまいて祝福するフラワーシャワーが定番ですが、シャボン玉をふくバブルシャワー、小さなリボンを投げるリボンシャワーなど、たくさんのシャワー演出があります。
人前式の費用はどれくらい?
人前式の費用はどこで行うかによって異なってきます。チャペルや小宴会場、ガーデンなどを使用する場合は、使用料が必要になり、10万〜15万円くらいが一般的ではないでしょうか。
ただし、人前式ではさまざまな演出を取り入れる場合が多く、演出を多めに取り入れるた場合は20〜25万円くらいになるようです。
自由度が高い人前式はふたりらしい挙式をしたいふたりにお勧めだにゃあ。
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