結婚式の会場のタイプは、ホテル、専門式場、ゲストハウス、レストランの4つに分かれます。それぞれ特徴があり、結婚式の規模や雰囲気、招待客の顔ぶれなどによって、ふさわしい会場が異なってきます。この記事では4つの会場のタイプのうち、レストランについてその特徴をご紹介します。
↓ホテル、専門式場、ゲストハウスについてはこちらの記事をチェック!
<レストラン>成り立ちや雰囲気、イメージ
レストランでの結婚式は実はかなり昔から行われていました。江戸時代までは結婚式は花婿の家で行われるのが一般的でしたが、明治時代以降は徐々に料亭やレストランなどで行われるようになっていったのです。
レストランでの結婚式というと、やはり思い浮かぶのは料理です。こぢんまりとしたアットホームな空間で、おいしい料理をと会話を楽しみながら……というのがレストラン・ウエディングのイメージでしょう。親族や親しい人たちだけを招いた親密な結婚式にお勧めです。
なお、近年になってレストランでも積極的に結婚式に取り組むところが増えました。結婚式が行いやすいような見通しの良さや、収容能力が大きなバンケットなどがあるレストランも少なくありません。
<レストラン>施設・設備の充実
レストランは基本的には大人数の宴会をするためには作られていません。大人数が一度に店に来ることを想定していないので、ロビーなどはこぢんまりとしており、トイレなどの数もそれほど多くはありません。
<レストラン>サービスの質
レストランのスタッフはいわば給仕のプロ。料飲のサービスにおいては、申し分ないといえるでしょう。
<レストラン>結婚式への取り組み
結婚式に積極的に取り組んでいるレストランでは、専任のウエディングプランナーを常駐させるなどし、ゲストハウスなどと遜色ない体制で臨んでいます。
一方、本業はあくまでもレストラン。結婚式は要望があれば……というところでは、結婚式の演出などに対する提案はあまり期待できないかもしれません。
提供するのは場所と料理とサービスと割り切っているレストランでは、衣裳や演出などに関するアイテムの持ち込み料を取らないところもあるわ。意外に自由度が高いところもあるのよ。
<レストラン>結婚式関連の施設・設備
挙式場
基本的に挙式場を併設しているレストランはありません。では、どのように挙式をするかというと、食事をするバンケットホールや控室、あるいはガーデンなどを利用することが多いようです。
挙式スタイルはキリスト教式か人前式。キリスト教式では牧師さんを派遣してもらって挙式を執り行います。なお、神前式を行いたい場合は、外部の神社で挙式をし、その後レストランに移動して披露宴を行うという方法を取る人が多いようです。
↓挙式スタイルについてはこちらの記事をチェック!
宴会場
レストランで結婚式を行う場合、通常は全店を貸切りとします。貸切りとした場合の収容人数はだいたい40〜60名くらいのところが多いようです。大人数での結婚式に対応できるレストランはほとんどないと考えた方がいいでしょう。
また、通常のレストランでは、大きな柱があったり、建物の構造上の問題でホテルの宴会場のようにがらんとした空間ではないところもあります。ですから、テーブルのセッティングによっては、新郎新婦が見づらい席ができてしまう可能性も……。
結婚式を意識して作られたレストランではそういうことは少ないようだにゃ。実際に下見をしてチェックしてみて。
一方、インテリアはこだわっているところが多いのが魅力です。それぞれの店で世界観があり、それに合わせた意匠が施されているので、とくに装飾などをせず、装花なども控えめで済むことも少なくありません。
衣裳室
衣裳室はありません。なお、結婚式に積極的なレストランでは提携の衣裳ショップがあるところも。
むしろ「どうぞお好きな衣裳を」というスタンスで、持ち込み料なども取らないレストランが多いので、衣裳にこだわりがある人はかえっていいかもしれないわ。
写真室
こちらもありません。親族の集合写真などはバンケットやガーデンなどを利用して撮影することが多いようです。どのレストランも工夫して、集合写真を撮影するスペースを作っています。
美容・理容室
こちらもありません。新郎新婦のお支度はメインバンケット以外の個室を充てて行うことが多いようです。
控室・着替え室
親族控室は個室を充てることが多く、よほど大きなレストランでない限りは両家で1室というところが多いようです。招待客用の控室は、ロビーや個室などスペースを上手に使い、作っているようです。
なお、招待客用の着替え室は用意できないというレストランが多いようです。
クローク
クロークはありますが、収容力が少ない場合も。事前に招待客に伝えておいたり、会場側に対応をお願いするなど、臨機応変に対処する必要がありそうです。
ちなみに、レストランの施設や設備の弱さを補いつつ、レストランウエディングの魅力を享受できるのが、ホテルや専門式場のレストランで行う結婚式ね。
<レストラン>料理
レストランウエディングの最大の魅力が料理です。お店自慢のスペシャリテで招待客をもてなすことができ、会話も弾むことでしょう。婚礼料理のコースは何種類か提供しているところがほとんどで、料理の差し替えなどにも相談に乗ってもらえるでしょう。
招待客の前でシェフに料理の説明をしてもらうなど、料理のこだわりを前面に出した演出をすることもできます。
レストラン<費用>
レストランと一口にいっても、高級レストランからカジュアルレストランまであり、価格帯もさまざまです。高級レストランではホテル並みに費用が掛かるところもありますが、平均するとレストランウエディングの費用はそれほど高くはありません。
これはレストランウエディングを選択する人に、あまりお金を掛けずに行いたいという意向が強い傾向があることにも関係するのかもしれません。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2019・首都圏版」によれば、レストランでの結婚式の費用総額の平均は281万2000円、ホテルや専門式場内のレストランでの結婚式の費用総額平均は306万6000円となっています。
ちなみに、ホテルは388万1000円、専門式場は409万2000円、ゲストハウスは414万9000円となっています。
<レストラン>結婚式を挙げる上でのデメリット
収容人数がそれほど多くないので、大勢を招待したいという結婚式には向かないでしょう。また、施設・設備面が不十分な部分もあり、招待客に不便を強いる面がなきにしもあらずです。
また、大掛かりな演出などを行いたいという場合も、施設面・設備で対応できなかったりすることがあるかもしれません。
<レストラン>こんなふたりにお勧めです
- 料理と会話を楽しむ和やかな結婚式がしたい
- 招待客は親族や親しい人が中心
- プライベート感を大切にしたい
- 費用はなるべく抑え目にしたい
結婚式のおもてなしの要は何といって料理! 料理にこだわるのならレストランがお勧めね。
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