婚約指輪にはダイヤモンドが付き物ですが、なぜだかご存知ですか? ダイヤモンドを選ぶときの一つの指標となる「4C」についてもご紹介します。
婚約指輪とダイヤモンドの関係は?
ダイヤモンドはローマ時代から人々に大切な石として認識され、珍重されてきました。中世になると研磨の技術が向上し、ジュエリーにあしらわれるようになったといいます。
結婚の際に贈る指輪は何も飾りのないシンプルなものから始まり、中世になると富裕層を中心に宝石付きの指輪が使用されるようになりました。そして、15世紀ごろになるとダイヤモンドを飾るようになったといわれます。
ダイヤモンドが選ばれたのは、非常に固く、火や鉄などにも負けない強さを持っていたから。カットや研磨の技術が向上するにつれ、ダイヤモンドはより美しく輝くようになり、永遠の愛を誓う際に贈る指輪に飾るのにふさわしいのは、ダイヤモンドをおいて他にないと考えられるようになりました。
こうして婚約指輪にはダイヤモンドを飾るのが定番となったのです。
ダイヤモンド以外はダメなのかにゃあ。
そんなことはないわ。自分の好きな宝石でOKよ。イギリスのキャサリン妃の婚約指輪はサファイアなの。これは、もとはウィリアム王子の母の故ダイアナ妃の婚約指輪だったものよ。
ダイヤモンドの品質基準の一つ「4C」とは?
ダイヤモンドの品質を見る基準の一つとしてよく知られているのが「4C」です。「4C」とは、カラットcarat、カラーcolor、クラリティclarity、カットcutの頭文字を取ったもの。アメリカの宝石学教育機関GIAが開発したものが有名です。では、一つずつどんなものか見ていきましょう。
カラットcarat
カラットはダイヤモンドの大きさを表すものと思われがちですが、実は重さを表すものです。重さは大きさとほぼ比例するものなので、カラット数が大きいもの=大きなダイヤモンドと考えてもいいでしょう。
1カラットは0.200g。婚約指輪では0.3ctくらいが一般的です。なお、カラットはctと表記されます。
大きいダイヤモンドは見栄えは素晴らしいけれど、大きければいいというものでもないのよ。その人の手や指の大きさによって似合うダイヤモンドのバランスも変わってくるの。
カラーcolor
ダイヤモンドといえば無色透明というイメージが強いのですが、実はほとんどのダイヤモンドはうっすら黄色や褐色の色が付いています。そこで、いくつかのグレードに分けて、等級付けをしています。最もグレードが高いのは、無色透明とされるDEFです。
なお、ピンクやブルー、レッドなどの色が付いたダイヤモンドはファンシーカラーとされ、これらのダイヤモンドも希少性が高く、高値で取引されています。
クラリティclarity
クラリティはダイヤモンドの透明度を見るものです。ダイヤモンドは結晶が形成されるときに、内部に包有物が取り込まれるのですが、この包有物が多いほど透明度は下ってしまいます。また、ダイヤモンドをカットした際に付くスレなどがあると、やはり透明度は下ります。
クラリティのグレードは内部の特徴(インクルージョン)と外部の特徴(ブレミッシュ)の両面でチェックされ、11等級に分けられます。
婚約指輪ではVS2までのグレードであれば、問題ないでしょう。
カットcut
ダイヤモンドのカットというと、ハートシェイプやペアシェイプなど、ダイヤモンドの形と考える人が多いと思いますが、4Cでいうところのカットとは、ラウンドブリリアントカットにおけるプロポーションがどれだけ理想に近いかをみるものです。プロポーションのバランスが良くないと、ダイヤモンドの輝きは最大限に引き出されません。
グレードはエクセレント、ベリーグッド、グッド、フェアー、プアーの5段階に分けられています。これらは自動寸法測定器で測定されるほか、いくつかの項目を目で見て総合的に判定します。
↓ダイヤモンドのカット(形)についてはこちらの記事をチェック!
ダイヤモンドの鑑定書
ダイヤモンドの4Cはグレーディング・レポート、いわゆる鑑定書に記載されます。鑑定書には4Cのグレードのほか、石のサイズなども記され、写真が添付されます。
ちなみに鑑定書がつくのはダイヤモンドだけで、その他の宝石には鑑別書(その宝石であると判断を下したデータ)がつきます。
4Cとダイヤモンドの価格の関係
4Cの各項目が高評価のものは希少なダイヤモンドだということができ、価格は高くなります。ダイヤモンドを選ぶ際は、すべての項目をできるだけ高グレードにするほか、重視したい項目のみこだわり、他の項目はある程度のレベルまでいっていればOKとする選び方もあります。
ダイヤモンドは世界に同じものは一つとしてないの。グレードにこだわるのもいいけれど、パッと見たインスピレーションで決めるというのもありよ。
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