結婚を決めた際に男性から女性へと贈る婚約指輪。金額の目安は「給料の3カ月分」とも言われますが、実際はいくらくらいなのでしょうか? 婚約指輪の相場について解説します。
婚約指輪の費用相場は約35万円
婚約指輪の相場はいくらなのでしょうか? ネット上にはいろいろな金額が飛び交っていますが、リクルートブライダル総研が出している「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」によると、全国(推計値)の平均金額は35万5000円となっています。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」では、各エリアの平均金額も出ているのですが、一番高いのは関西で平均38万7000円、一番低いのは青森・秋田・岩手の26万7000円。首都圏は36万8000円となっています。
婚約指輪の価格「給料3カ月分」は大げさ?
現在の20〜30代の男性の1カ月の給料はというと、35万円くらいではないでしょうか※。とすると、現在は「給料3カ月分」というよりは、給料1カ月分という方が正しいようですね。
※「平成30年分 民間給与実態統計調査」より。賞与を含む平均給与を12カ月分で割って算出。
「給料3カ月分」の出所は?
デ・ビアスのキャンペーンがきっかけ
では、なぜ婚約指輪は「給料3カ月分」と言われるようになったのでしょうか。これには南アフリカのダイヤモンド会社デ・ビアスが関係しています。デ・ビアスはダイヤモンドを世界中で販売しようと考え、その一貫として日本でも販促活動を行いました。1968年のことです。
当時の日本ではダイヤモンドの婚約指輪を贈ることは一般的ではありませんでした。日本では戦時中にダイヤモンドが供出の対象となり、市場から消えていたのです。それが放出されたのが1966年。デ・ビアスはまさに絶妙のタイミングで、「婚約したらダイヤモンドを飾った婚約指輪を贈ろう」というキャンペーンを仕掛けたのです。
その際に打ち出されたのが「婚約指輪は給料の3カ月分」というフレーズ。映画館で上映前に流されるCMなどでもデ・ビアスの広告が数多く流れ、若者たちの脳裏に「婚約指輪は給料の3カ月分」がインプットされたのでした。それが語り継がれて、いまに続いているというわけです。
キャンペーンにより婚約指輪を贈る人が増加
エドワード・J・エプスタイン『ダイヤモンドは永遠か?』(ハヤカワ文庫)では、日本でのダイヤモンドの婚約指輪を贈られる人の割合について、デ・ビアスのキャンペーンが行われた1968年には5%にも満たなかったのに、1972年には27%、1981年には約60%に伸長したと紹介されています。
ちなみに、現在婚約指輪を贈られる人も約60%くらいと考えられます※。
※「ゼクシィ結婚トレンド調査2019」より。婚約記念品を贈った人が70.5%、そのうち婚約指輪を贈った人が89.8%という数値より算出。
もっとリーズナブルな婚約指輪はないの?
婚約指輪の相場は約35万円。この金額を高いと思うか、安いと思うかは、人それぞれだと思います。なお、相場が35万円だからといって、市場には30万円台の婚約指輪しか出回っていないのかといえば、そんなことはありません。婚約指輪の価格は幅広く、多くのジュエリーショップで10万円台から揃えています。
婚約指輪は婚約の証しとして男性から女性に贈るもの。だから、値段はあまり気にすることはないのよ。自分ができる範囲で愛する彼女に贈ってあげてね。
それを聞くと、男性はちょっと安心するかにゃ。
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